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小児の近視と進行抑制治療|相模原市南区の眼科、アイクリニック南台

phone042-743-9644

〒252-0314 相模原市南区南台6-16-14-1

診療時間:9:00~12:00/15:00~18:00
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小児の近視と進行抑制治療

お子様が「近視」でお悩みの方へ

当院では点眼液(リジュセアミニ、マイオピン)での近視進行抑制治療を行っています。

近視の進行を抑制することが大切な理由

子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることはありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。

近視が強くなると、緑内障や網膜剥離、近視に由来する黄斑変性などに将来罹患するリスクが高くなることが分かっています。一度伸びてしまった眼軸を元に戻すことは難しいため、将来の病気を予防する目的で、幼少期から近視の進行、眼軸の伸長を予防することが大切と言われています。

リジュセアミニ点眼液とマイオピンの違い
  • マイオピンは6歳から12歳までが適応とされておりましたが、リジュセアミニ点眼薬は5歳から15歳までが適応とされているため、より若年の頃から長い期間治療を行うことが出来ます。
  • マイオピンは一般的な点眼と同様で1本を使い切るものだったため防腐剤が入っておりましたが、リジュセアミニ点眼薬は1回分ずつ容器にパッケージされ使い捨てになっているため防腐剤が入っておりません。一般的に点眼薬に使われている防腐剤はアレルギー性結膜炎や角膜障害の原因になる事があります。近視進行抑制治療は長期間に及ぶ可能性があるため、防腐剤が入っていないことは点眼を長期に使用するうえで安全性の面でメリットがあります。

近視進行抑制治療の流れ

  • まず、診察と視力検査、調節麻痺剤を使用した屈折、眼軸の検査を行います。
  • 治療の適応があり、治療についての説明の後に希望がある場合、治療開始となります。
  • 点眼開始後1か月目に来院して頂き、検査をするとともに点眼がきちんとできているか、副作用が起きていないか診察をします。特に問題が無ければ2本処方し2か月後の再診とします。
  • 点眼開始後3か月目に再診して頂き、検査と診察を行います。特に問題が無ければ3本処方し3か月後の再診となります。以後、3か月ごとの診察を継続していきます。

眼軸の経過観察

近視進行抑制の経過観察には眼軸長の変化を経時的に確認していくことが大切です。

当院ではMYAH(角膜形状解析+眼軸長計測マルチファンクショントポグラフィー)を導入しました。
これにより定期的な眼軸長の計測とその結果をグラフでお見せすることが出来るようになりました。点眼開始からの経時的な変化をグラフで確認しながら、患者様と一緒に点眼の効果の有無を把握できるように努めていきます。

他の近視進行抑制治療について

現時点で国内承認を受けている近視進行抑制治療はリジュセアミニ点眼のみとなっております。

未承認のものでは、オルソケラトロジーという就寝時に特殊な形状のハードコンタクトレンズを装着し、角膜の形状を一時的に平らにし、日中の良好な裸眼視力が得るとともに近視進行抑制効果も期待できる治療法があります。低濃度アトロピン点眼との併用でより強い近視進行抑制効果が期待できるといわれています。

そのほかに多焦点コンタクトレンズやレッドライト治療などに効果が期待されています。これらの治療法は国内未承認であり、当院では行っておりません。

リジュセアミニによる近視進行抑制

2025年4月21日に、子どもの近視の進行を抑制する点眼「リジュセアミニ点眼薬0.025%」が参天製薬から発売されました。

リジュセアミニによる近視進行抑制

リジュセアミニ点眼薬は、参天製薬がシンガポールの国立眼科・視覚研究所であるシンガポールアイリサーチインスティテュート(SERI)と共同開発した、アトロピンを0.025%含有した低濃度アトロピン点眼薬で近視の進行抑制を効能・効果としています。眼軸長を伸展させる働きに関連するムスカリン受容体をブロックする効能があると言われています。

これまでの近視進行抑制治療では、国産の認可薬が無かったためマイオピンという海外製の未認可薬が広く使用されておりました。海外では0.01%と0.025%の2種類のマイオピンが採用されており、年齢や近視度数、進行の速さ等に応じて使い分けられていました。当院でも両方を処方しておりましたが、今回国内においてリジュセアミニ点眼薬は0.025%のみが認可されており、3年間の治験では近視進行抑制効果が持続することが確認されています。このため0.025%に関してはリジュセアミニ点眼薬を採用しマイオピンの処方を終了しますが、希望があれば在庫限りで対応は可能です。0.01%マイオピン点眼薬については0.025%と比べて近視進行抑制効果は弱いものの、羞明などの副作用や点眼終了後のリバウンドが少ない等の利点もあるため、未認可薬であることをご理解頂いたうえで引き続きお取り扱いは可能となっております。

リジュセアミニの副作用

問題となる副作用はほとんどないことがわかっています。低濃度アトロピンの副作用は、アトロピンの散瞳効果と調節麻痺効果によるしまぶしさ(羞明)と手元のぼやけがありますが、濃度が低いため程度は軽く長時間続かないため、寝る前に使用すれば日中への影響は少ないことがわかっています。リジュセアミニ点眼液の国内治験の結果では、9.0%(11/122 例)の子が羞明を訴えました。また、一部の子にアレルギー性結膜炎によるかゆみがでることがわかっています。点眼後、まぶしく見えたり、一時的に目がかすんだりすることがあります。

リジュセアミニによる近視進行抑制治療

対象

リジュセアミニ点眼液の対象となるのは、下記3つに該当する方です。

  • 就寝前の点眼が毎日可能な方
  • 軽度から中等度程度の近視で5歳~15歳の方※
  • 3ヶ月ごとの定期的な通院が可能な方

※15歳を過ぎても近視は進行しますので、希望があれば治療の適応となる場合があります。

定期通院の際に検査・診察による治療効果判定のほかに合併症が生じていないかのチェックも行います。年齢にもよりますが2年以上の継続を推奨されております。効果判定をしながら治療の継続の可否についてご相談させていただいています。

注意事項
  • 現在の近視を進みにくくすることを目的とするものであり、近視を治し裸眼視力を回復させる治療ではありません。
  • 効果には個人差があり、治療を受けた全員が必ず近視の進行を抑制できるわけではありません。
  • 効果が認められなかった場合でも、返金に応じることは出来ません。
  • 保険適用外の「自由診療」のため保険診療と同日に行うことができません。(リジュセアミニ点眼薬に関わる診療は全て自由診療になります)
  • 本点眼薬によるアレルギーなどの有害事象への治療も自由診療扱いとなります。
リジュセアミニ点眼液の費用

リジュセアミニ点眼液は厚生労働省から認可されている点眼液ですが、保険適応ではなく自費診療(自由診療)としての処方となります。
健康保険や医療費助成制度は適応されません。プログラムの開始は保険診療とは別日に行います。

(税込)
検査・診察費用2,200円
リジュセアミニ点眼薬(1箱)4,300円

※ 初回は1箱30本(30日分)の処方になります。

マイオピンによる近視進行抑制

「マイオピン」は、小児期の近視の進行を軽減させることを目的にアトロピンを 0.01% および 0.025% 配合させた点眼薬です。シンガポール国立眼科センターの研究に基づいて開発されました。

マイオピン
「マイオピン」の商品情報についてはコチラ

「マイオピン(アトロピン配合)点眼薬」は、近視の進行を遅らせる(眼軸長の進展を抑制する)という点で統計的にも臨床的にも有意義な効果が得られるとされる治療法です。アトロピン1%点眼薬は1960年からすでに近視治療に使用され続けていましたが、下記のような不快な副作用が引き起こされていました。

  • 瞳孔がひらき続けることによる、まぶしさと強い光による不快感や目の痛み
  • 目の遠近調節機能(手元を見る作業)が低下し、近くの物がぼやけて見え、読み書き 等近くを見る必要がある作業が困難になる
  • アレルギー性結膜炎及び皮膚炎

しかしながら、「マイオピン」は、低濃度(0.01%および0.025%)のアトロピンを点眼することにより、近視の進行スピードを効果的に抑えると同時にアトロピン1%点眼薬のような不快な副作用を回避できるよう開発されました。

※0.025%製剤は0.01%製剤と比べ、より優れた近視進行抑制効果を示すことが確認されていますが、0.01%製剤よりもまぶしさが感じやすくなる場合があります。

マイオピンの研究報告

シンガポール国立眼科センター(SNEC)の研究では以下のような報告がされております。アトロピン0.01%の効能・効果及び安全性は点眼を2年間継続した後によるものです。

  1. アレルギー性結膜炎及び皮膚炎の報告はありませんでした。
  2. 眼圧(IOP: Intraocular eye pressure)に影響を与えないとの報告でした。
  3. 白内障を形成するとの報告はありませんでした。
  4. 点眼終了後も目の遠近調節機能の低下、また瞳孔がひらき続けてしまうという報告はありませんでした。
  5. 電気生理学上、網膜機能に影響を与えるという報告はありませんでした。

出典:Chia A, Lu QS, Tan .Five-Year Clinical Trial on Atropine for the Treatment of Myopia 2: Myopia Control with Atropine 0.01% Eyedrops Ophthalmology. 2016 Feb;123(2):391-9

マイオピンの治療効果

マイオピンの治療効果

  • 日本でも7大学(旭川医科大学、大阪大学、川崎医科大学、京都府立医科大学、慶応大学、筑波大学、日本医科大学)にて臨床研究が行われております。
  • 当院の目薬も国内臨床研究と同じ目薬を使用しています。
マイオピンの副作用

上記の研究報告等から、副作用が非常に少ない近視進行抑制薬と言われております。

  • 近視の進行を平均60%軽減させると言われております。
  • 日中の光のまぶしさに影響を与えないと言われております。
  • 目の遠近調節機能(手元を見る作業)に殆ど影響を与えないと言われております。
  • 毎日必ず就寝前に1滴点眼する治療法です。
  • 各容器(1本・5ml)は両眼用に1ヶ月間の使い切りになっております。
  • 本製品はGMP(医薬品製造管理および品質管理基準)準拠の工場で製造されています。

マイオピンによる近視進行抑制治療

対象

マイオピン(低濃度アトロピン)点眼の対象となるのは、下記3つに該当する方です。

  • 軽度~中等度の近視がある
  • 6歳~12歳※
  • 3ヶ月に1度、通院が可能な方

※ 12歳以上の方でも治療は可能ですので、ご相談ください。

マイオピンは2年以上の治療継続が推奨されております。この期間の通院が可能であることが望ましいです。

注意事項
  • 現在の近視を進みにくくすることを目的とするものであり、近視を治し裸眼視力を回復させる治療ではありません。
  • 効果には個人差があり、治療を受けた全員が必ず近視の進行を抑制できるわけではありません。
  • 効果が認められなかった場合でも、返金に応じることは出来ません。
  • 保険適用外の「自由診療」のため保険診療と同日に行うことができません。(マイオピンに関わる診療は全て自由診療になります)
  • 本点眼薬によるアレルギーなどの有害事象への治療も自由診療扱いとなります。
マイオピン治療の費用

マイオピンは日本国内未承認点眼液のため、治療は保険適用外(自由診療)になります。
健康保険や医療費助成制度は適応されません。保険診療とは別日に行います。
マイオピン0.025%はリジュセアミニ点眼薬の国内承認を受けて取り扱いを終了いたします。

(税込)
治療費用(マイオピン0.01% 1本3,300円、検査代2,200円)
初回治療費用 マイオピン1本 + 検査・診察 5,500円
1ヵ月後の治療費用 マイオピン2本 + 検査・診察月 8,800円
3ヵ月ごとの治療費用 マイオピン3本 + 検査・診察 12,100円

Q&A

マイオピンの副作用はありますか?
主な副作用は、「まぶしさ」です。これは瞳孔が広がるために起きる症状ですが、就寝前に点眼すれば、朝には元に戻ります。起床後にまぶしさ等を感じる場合は、前日の点眼時間の調整が必要かもしれません。
オルソレンズの併用は可能ですか?
オルソレンズとの併用も可能です。マイオピンをさしてから、5分以上時間をあけてからオルソレンズを装用して下さい。※当院ではオルソケラトロジーは行っておりません。
近視が戻る事は、ないでしょうか?
近視の進行抑制が目的で、近視を減らすことを目的とはしておりません。最近の研究では、2年以上点眼しなくても効果は維持できていますが、中断後に近視が再度進行したデータも出てきております。
効果がない方もいますか?
9%の方には無効であったというデータがあります。近視進行がほぼ止まったと感じる方もいれば、抑制効果が出づらい場合もあります。当院では、まず2年間使用していただき、効果判定をしながら治療の継続の可否について、ご相談させていただいています。
視力は回復しますか?
基本的には近視を進まないようにする治療であり、視力を回復する治療ではありません。しかし、中には点眼開始後1-2か月で視力が回復する方もおられます。そういった方は調節緊張の要素があったと考えられます。ミドリンMなどの調節緊張の点眼を使用されている場合、マイオピンへの移行も可能です。近視の進行を抑制し、視力が悪くなるのスピードを減らすための治療とご理解ください。
全身への影響はありますか?
現在のところ報告されておりません。
どれぐらい続けるのですか?
年齢にもよりますが2年以上の継続をお勧めします。当院では、まず2年間使用していただき、効果判定をしながら治療の継続の可否について、ご相談させていただいています。
子供が12歳を過ぎているのですが、治療を受けることは可能ですか?
可能です。現在までになされている報告は、開始時6~12歳を対象にしたものの為、12歳以降の臨床的なデータがありません。しかし、12歳を超えても近視は進行していきますし、低濃度アトロピン点眼は近視の進行を抑える可能性があります。ただし、点眼後8時間程度は瞳孔に影響があります。高学年になって生活リズムが変わり、夜に点眼してから朝起きるまでの時間が短くなると、朝のうちは近くが見づらい・まぶしいといった症状を感じることもあります。
メガネやコンタクトレンズとの併用は可能ですか?
可能です。コンタクトレンズは外した後に点眼をして下さい。
気を付けることは何ですか?
  1. 最初は、朝起きたお子さんの瞳孔が開いていないか確認しましょう。もし瞳孔が開いていても通常の生活をしても問題はありませんが、薬の作用が切れるまでは、まぶしさを感じる・いつもより近くが見づらくなる可能性があります。その場合は、就寝前ではなく夕食時など夜の点眼時刻を早めて調節しましょう。
  2. 絶対に点眼の使い回しはしてはいけません。たとえ兄弟であっても、使い回しをすると感染症が発生することがあります。
  3. 点眼はかならず開栓したら一か月で廃棄してください。防腐剤が入っていますが、細菌は倍々で増えます。最初は少量でも後期では爆発的に多くなります。感染予防のために徹底しましょう。
    おわりに、どんな薬でもそうですが、異常を感じたら点眼を中止し受診してください。

クリニック概要

所在地place
〒252-0314 相模原市南区南台6-16-14-1
アクセスtrain
小田急相模原駅より徒歩10分
TELphone
042-743-9644
駐車場local_parking
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診療時間
09:00~12:00 lens lens lens remove lens lens remove
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※最終受付時間:午前は12:00 / 午後は18:00
休診日:木曜、日曜、祝日

当院ではキャッシュカードやICカード等のキャッシュレスには対応しておりません。ご迷惑をおかけしますが何卒よろしくお願い致します。