クリニック紹介
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機器のご紹介
眼軸長計測検査機器(MYAH)
MYAHは、眼軸長測定(目の奥行きの長さ)と角膜トポグラフィーを同時に測定し、一度の測定で眼軸長・角膜曲率半径・角膜収差解析など様々な情報が得られます。
加えて、瞳孔径測定や涙液破壊時間(Tear Break-Up Time:BUT)、マイボーム腺機能検査などのドライアイ診断の指標となる検査が可能です。
当院ではMYAHを主に次の目的で使用しております。
looks_one眼軸(目の奥行きの長さ)の測定による小児近視進行の評価
近視とは「眼球の形が前後方向に長くなって、目の中に入った光線のピントが合う位置が網膜より前になっている状態」のことです。したがって、眼軸長(目の前後方向の奥行きの長さ)を測ることにより、近視がどの程度進んでいるのかを把握することが出来ます。
また、ある程度の期間の中で眼軸長を複数回計測することにより1人1人の近視の進み方を確認することが出来ます。
このように近視が現在どのような状況にあるのかを確認するために有用な器械です。
※マイオピン治療の効果判定
マイオピンで近視進行抑制治療をしている場合は、下に示したような検査のグラフを確認することにより、近視の進行が抑えられているのか、薬が効いていないのかを判断する指標として利用することが出来ます。
このグラフを外来で一緒に見ながら、治療の効果判定や今後の治療方針を話し合っていきます。
looks_two涙液破壊時間(BUT) やマイボーム腺機能検査によるドライアイの評価
ドライアイの方には本当に涙の分泌が少なくなることにより目の乾きを自覚されている方がいる一方で、涙が出るのに眼の乾きや疲れ、異物感等のドライアイ症状を自覚される方も多くいます。
このような訴えがある方は『BUT短縮型ドライアイ』の可能性があります。
このタイプのドライアイを確認するためには診察でBUTを計測する必要がありますが、色素で涙を染める際に点眼を使用するため涙の量が増えてしまったり、時間の計測もストップウォッチなどを使うわけではないので、計測結果に再現性や正確性を求めるのが難しい面があります。
この機械でBUTを計測することにより、色素で染めなくても計測できるため涙の量に変化を与えることが無く、検査時に機械が時間を測定してくれるため正確な計測が期待できます。
BUT短縮型ドライアイは、典型的なドライアイと同じくらいの眼不快感と視機能異常をもたらすと言われていますが、角膜にキズが出来たりといった明らかな所見が無いことが多いため気づきにくい側面があります。
この機械でBUTを測定することにより、このような病態を把握できることが期待できます。
超広角走査レーザー検眼鏡(Optos California)
Optos Californiaは散瞳(瞳孔をひらく点眼をすること)をしなくても1ショット(約0.4秒)で眼底の約80%を撮影することができる機械です。
つまり散瞳をしなくても1回の撮影で広範囲の眼底検査が可能となります。また通常の眼底カメラと異なる光源で撮影するので、白内障など濁りが強い方でも一般的な眼底カメラと比べて眼底がきれいに撮れるという特徴があります。さらに、1回の撮影で済むため、時間がかかる眼底検査が難しい小さなお子さんでも通常より広い範囲の眼底検査がやりやすくなることが期待できます。
左の画像がOptos Californiaによる画像で、右の画像が一般的な眼底カメラでの画像です。左の画像に一般的な眼底カメラで撮れる範囲を書き入れると、Optos Californiaの撮影可能範囲がとても広いことが分かります。
これまでは、散瞳のために点眼をすると瞳孔がひらくまでに約30分かかるため、待ち時間が長くなっていました。また、瞳孔をひらくと見づらさやまぶしさなどが4~5時間程度生じてしまうため、検査後の生活で見づらさがしばらく続いたり、車で来院された方には散瞳検査を行うことが出来ずに後日再度受診しなおして頂くようなこともありました。
この機械を導入することで病気を正確に把握する助けになることに加えて、このような受診における患者様の負担を軽減してくれることを期待しております。
メリットと注意点
導入後は散瞳検査をする回数が減ったことで喜んで頂けたり、以前はお見せ出来なかった網膜の周辺部を写真で見せながら説明できるようになったため、状況がわかりやすいとおっしゃっていただけております。
ただ、実際に検査をしていくと、散瞳をしていないにも関わらず通常の眼底カメラと比較して明らかに広範囲の眼底撮影が可能ではありますが、お一人お一人の瞼裂の幅や目のまわりの骨格などの違いにより撮影範囲に差が出てしまう事もあります。 したがって、全ての眼底疾患をこの機械のみで診断することは難しいと考えております。 自覚症状に変化のない糖尿病網膜症や動脈硬化の経過観察には特に力を発揮しますが、初診で眼底検査が必要な方や自覚症状に変化のある方はやはり散瞳検査をお勧めしております。
全ての方がこの機械での検査対象になるわけではなく、お一人お一人の訴えや眼の状況を確認し必要な方に行っていきます。どうしても散瞳検査が必要になる可能性もありますので、これまで通り出来るだけ車での来院は避けて頂くようお願いいたします。
OCT(光干渉断層計)
眼の奥にある網膜(カメラで例えるとフィルムにあたる部分)の断層画像を撮影する検査で、従来の眼底検査だけでは分かりにくい網膜の厚みや形状を確認できます。
これにより加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症による黄斑浮腫など、網膜疾患の診断・経過観察をより正確に行うことができます。
また、網膜の中でも特に視神経線維層や網膜内層の厚みを測定することにより、従来の視野検査では判定できない極早期の緑内障(前視野緑内障)を診断することが可能で、緑内障の早期発見にとても有用な検査となっています。
マルチカラーレーザー光凝固装置
糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症など網膜疾患の治療や、網膜裂孔の治療(網膜剥離への進行予防)目的に用います。
YAGレーザー装置
白内障術後に生じ、視力低下の原因となる後発白内障の治療に主に用います。
ゴールドマン視野計
視野を検査する機器です。視野全体を評価する事が出来ますので、緑内障の診断・経過観察はもちろん、頭蓋内疾患による視野障害の評価にも用いられます。
視能訓練士の国家資格を持った経験豊富な検査員が検査を行っております。
ハンフリーフィールドアナライザー
(自動視野計)
視野を検査する機器です。視野の中心を細かく検査することに適しており、緑内障の診断・経過観察を行う目的でとても重要な検査です。